初出 2003/11/22
劉赶三(1816-1894）
名を宝山、字を韵卿、号を芝軒。天津人。
もとは漢方薬を売る商家の出身で、早くから天津の群雅軒票房で活動をし、張二奎の唱い方を学んでいた。北京に来て郝蘭田に拝師。三慶班に入る。他にも景泰班、泰華班などで公演をする。レパートリーが多く、弟子は羅寿山がいる。
王長林(1858-1931）
原籍は蘇州。
幼い頃に北京の勝春奎科班に入り、武浄を学んでいたがのちに丑を王文隆から学ぶ。卒業後、譚鑫培、楊小楼と長年共に舞台に立ち、他にも梅蘭芳、余叔岩、言菊朋、高慶奎、馬連良らとも共演した。特に立ち回りには定評があった。
羅寿山(1859-1912）
名を樹徳、字を朗臣。原籍は江蘇長州、北京生まれ。
幼い頃に徳春堂・楊五門下で老生、のちに文丑を学んだ。華福山から芝居を学び、後に劉赶三に拝師。卒業後、十三歳で四喜班の舞台に立ち、三慶、玉成、同慶班などで公演をする。汪桂芬、王楞仙、譚鑫培、田桂風、楊桂雲と共演をした。弟子には慈瑞全、張文斌らがおり、同族の羅文奎、羅盛公、羅小奎、羅世保らは皆、丑を学んでいる。
蕭長華(1878-1967）
号を和庄、芸名を宝銘。租籍は江西新建。北京生まれ。
十一歳の時に徐文波の門下に入り、周長山、曹文奎、周長順、裕雲鵬から老生、老旦、丑を学ぶ。十二歳の時に三慶班で娃娃生（子役）で舞台を踏む。十三歳の時に四喜班の舞台で老生を演じる。十八歳の時に宋万泰に拝師。1896年から1913年の間に鴻奎、天福、玉成、同慶、鴻慶、喜慶和班などで譚鑫培、王楞仙、黄潤甫、劉鴻声、王瑶卿、楊小楼、龔雲甫らと共演を重ねた。1922年からは梅蘭芳と長い間共演し、他にも馬連良、于連泉（筱翠花）、尚小雲、譚富英、張君秋らと共演してその名を高めた。二十七歳の時（1904年）から葉春善の招きで喜連成（のちに富連成）科班の教師を三十六年勤め上げた。中華人民共和国成立後、中国戯曲学校教授、顧問、副校長、校長を歴任した。六十年余りに渡る教師生活において指導し、輩出した優秀な人材は数多い。個人的に弟子をとらなかったが、馬富禄、茹富蕙、孫盛武、息子の蕭盛萱がその芸風をよく受け継いでいる。全国人民代表大会の代表に選出され、中国文学芸術界聯合会委員、中国戯劇家協会理事を務めた。
葉盛章(1912-1966）
字を耀如。原籍は安徽太湖。北京生まれ。富連成科班の創始者・葉春善の三男。
幼い頃に福清社科班に入って浄を学んだが、後に富連成科班へ移って丑を学ぶ。蕭長華、沈文成、郭春山、王連平らから学び、王福山に拝師。王福山の王長林から直接指導を受ける。1951年に中国戯曲研究院京劇実験工作団（後の中国京劇院）に参加し、1964年からは北京市戯曲学校で教鞭をとった。文武両方に秀でており、張春華、谷春章、侯正仁、劉習中らがその芸風を継承している。
