戦争に巻き込まれた
市井の民の逃亡の果て
あらすじ
北宋。金軍が侵攻して程鵬挙と韓玉娘は捕らえられる。金軍の武将・張万戸の奴隷となり、ふたりは結婚させられる。
程鵬挙に逃げるよう促した韓玉娘は、程鵬挙と引き離されて売られてしまう。程鵬挙が無理やり連れていかれた際に脱げ落ちてしまった片方の靴を韓玉娘は拾い上げて悲しむ。
売られた先で、韓玉娘の境遇に同情した主人の計らいで尼僧院に身を置くが、そこでまた土豪に売られそうになる。韓玉娘は逃げ出して、年老いた独り身の李氏の家に身を寄せる。
程鵬挙は金軍の拠点を自ら描き記した地図をもって抗金軍の元帥・宗澤の部下となり、張万戸の軍を壊滅させる。
襄陽の太守に任命された程鵬挙は、韓玉娘と離れた時に履いていた片方の靴を手掛かりに人を派遣して韓玉娘の行方を探す。
靴を見た韓玉娘は驚きと悲しみのあまり体調を崩して床に臥す。知らせを聞いた程鵬挙は急いで韓玉娘のもとを訪れて再会を果たすも、韓玉娘は息をひきとる。
韓玉娘 青衣
程鵬挙 小生
張万戸 浄
ポイント
一場面だけ演じられる折子戯では、韓玉娘が辛い境遇の悲しみをうたいあげる「機房」の場面が多くききどころといえる。

データ
またの名を《韓玉娘》。明・董応翰の『易靴記』伝奇を戯曲理論家の斉如山(1875-1962)が改編した長編をもとに梅蘭芳が更に手を加えた。
1948年に梅蘭芳と姜妙香の出演で映画になっている。