中国京劇雑記帳

京劇 すごく面白い

京劇演目紹介《紅灯記》

2024/06/28更新

 

不屈の精神で立ち向かう

革命一家の勇姿

 

革命現代京劇《紅灯記》

 

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あらすじ

 1938年晩秋、ハルピン。

 共産党の地下工作員李玉和は母と娘の鉄梅の三人で暮らしていた。

 日本憲兵隊の隊長・鳩山は李玉和の存在を突き止め、秘密の電報を聞き出そうとする。しかし頑なに口を閉ざす李玉和は母と共に投獄され、処刑されてしまう。

 ひとり残された鉄梅はその遺志を継いで秘密の電報を仲間に渡し、仲間と共に鳩山たちを急襲して勝利を収める。

 

李玉和
主な登場人物

李玉和

 鉄道労働者   中国共産党

鉄梅

 李玉和の娘

李奶奶

 李玉和の母親

交通員

 国民革命軍第八路軍松嶺の連絡員

磨刀人

 国民革命軍八路軍柏山遊撃隊隊長

慧蓮

 李玉和の隣人

田大嬸

 慧蓮の夫の母

鳩山

 日本憲兵隊隊長

王連挙

 警察局巡長 共産党員だったが裏切る

侯憲補

 日本憲兵隊の副隊長

 

解説

第一場 接応交通員

 共産党の秘密連絡員・李玉和は別の連絡員との接触を図る

第二場 接受任務

 李玉和は秘密の電報を伝える任務を受ける

第三場 粥棚脱険

 李玉和は飯盒に電報を隠し持ち日本憲兵隊の目を潜り抜ける

第四場 王連挙叛変

 日本憲兵隊から追及を受けた王連挙が李玉和の正体を明かす

第五場 痛説革命家史

 鉄梅は李玉和の母から革命家として亡くなった本当の両親の話を聞かされる

第六場 赴宴闘鳩山

 正体を知られた李玉和が鳩山のもとに招かれて捕らえられる

第七場 群衆幇助

 李玉和の家を捜索する

第八場 刑場闘争

 李玉和と李母は最期まで秘密を明かすことなく銃殺される

第九場 前赴後継

 鉄梅は家に受け継がれてきた紅灯と共に李玉和と李母の遺志をついで代わりに連絡員としての役目を果たす

第十場 伏撃奸敵

 八路軍憲兵隊を急襲する

第十一場 勝利前進

 鉄梅らは任務を全うして勝利を得る

 

みどころききどころ

 第五場「痛説革命家史」は有名で、一幕だけの折子戯では大抵この場面をやります。

 鳩山の招待を敢えて受けた李玉和を心配する鉄梅に、李奶奶は革命に身を投じて亡くなった鉄梅の本当の両親の話をします。鉄梅は驚きつつも血のつながりがない自分を慈しんでくれたふたりへの感謝して心新たに奮い立ちます。

 

 2001年5月にオリジナルキャストでの公演がありました。

 ご高齢ということで所々昔の録音に合わせて演技(つまり「音配像」です)する形で一部分でしたが、懐かしさとまたとない機会のためか劇場は普段以上に盛り上がりを見せていました。

 

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