中国京劇雑記帳

京劇 すごく面白い

京劇演目紹介《挑滑車》

 

勇猛果敢に敵に立ち向かうも

力尽きる若き武将

 

京劇《挑滑車》

 

 武生の芝居の決定版!

 なのでとにかくご覧ください。最初に映像をどうぞ。

 

奚中路(当時37歳) 1995年資料映像

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高盛鱗(当時61歳) 1976年資料映像

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張世麟(当時58歳) 1975年資料映像

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あらすじ

 南宋と金が戦いを繰り広げていた頃。

 南宋の名将・岳飛は金兀朮が率いる金軍と牛頭山で決戦することとなる。

 岳飛は若く血気盛んな武将・高寵を敢えて重用しなかったが、切に望まれて軍旗の守りを任せる。

 交戦中、高寵は岳飛が不利だと見て助太刀に入り金軍は大敗する。

 高寵はその機に乗じて追撃するが、兀朮は新兵器の鉄の滑車を使って行く手を阻む。高寵は勢いよく槍で跳ね返していたが、絶え間ない攻撃によりとうとう力尽きて息絶える。

 

高寵 武生

岳飛 老生

金兀朮 浄

 

迫力の金兀朮の臉譜と出で立ち

 

データ

 またの名を《牛頭山》。

 岳飛の部下・牛皋が使者として敵陣を訪れる《牛皋下書》と続けて演じられることもある。

 

ポイント

 立ち回り中心の武生がメインの芝居。

 鉄製の滑車は車輪が描かれた四角い旗を敵兵が両手に持つことで表現。

 馬鞭をさばき馬と共に槍を振るって次々と繰り出される滑車を振り落としていくも限界を迎えて倒れ込む、ダイナミックの動きと役者それぞれの持ち味が楽しめる。