中国京劇雑記帳

京劇 すごく面白い

紀念荀慧生尚小雲誕辰100周年 [2000年1月]

2023/09/03更新

 

2000年1月

北京 北京市戯曲学校排演場 北京市戯曲学校階梯教室 長安大戯院

パンフレット 荀慧生 尚小雲

 荀慧生、尚小雲ともに京劇の旦ブームの時に「四大名旦」と呼ばれたうちのふたりです。全国からたくさんの弟子、学生が集まって研究討論会と公演を行いました。

 

2000年1月4日 14時30分 記念大会 北京市戯曲学校排演場

2000年1月5日 09時00分 尚派研究討論会 北京市戯曲学校階梯教室

2000年1月5日 13時30分 荀派折子戯公演 北京市戯曲学校排演場

2000年1月5日 19時00分《辛安驛》《遊龍戯鳳》《紅娘》北京市戯曲学校排演場

2000年1月6日 09時00分 荀派研究討論会 北京市戯曲学校階梯教室

2000年1月6日 13時30分 尚派折子戯公演 北京市戯曲学校排演場

2000年1月6日 19時00分 《漢明妃》 北京市戯曲学校排演場

2000年1月7日 19時30分 荀尚両派演唱会 長安大戯院

2000年1月8日 09時00分 荀派芸術講座 北京市戯曲学校階梯教室

 

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会場のパネルと塑像

 

以下、当時を記したメモの一部を。敬称略。

2000年1月7日(金)19時30分 北京 長安大戯院

紀念 荀慧生 尚小雲 一百周年経典唱段京劇演唱会

 とにかくものすごい警備。空港並みだった。X線に通した手荷物を預けて、金属探知機のゲートをくぐり更にボディチェック。 ポケットの中身を見せて、カメラを調べられて、やっと中に入れた。

 チケット席にはテレビカメラが陣取ってて座れず別の席へ。周りを見る皆の視線は二階のボックス席に集まっている。突然拍手が起こった。見上げたらなんと朱鎔基首相が上半身を乗り出して豪快に手を振っている!大物が来るだろうなとは思ってはいたけど…この警備も納得。

 司会はお馴染み白燕升。まずは数人で《紅娘》。彩唱で《双陽公主》。《漢明妃》、《紅娘》、《金玉奴》、《紅尤二楼》。鞠小蘇の《四郎探母・盗令》は蕭太后の[西皮慢板]。天津の李莉は《玉堂春》。《金玉奴》。熊明霞の《紅娘》。

 

 

 続いて尚小雲の孫・尚慧敏の《失子驚瘋》。《双陽公主》、《金玉奴》、《晴雯》。彩唱で孫明珠の《虎如飛仙傳》。管波の《辛安驛》。董葆苓の《四郎探母・回令》。劉長瑜の《遊龍戯鳳》。宋長栄の《紅娘》。錚々たる顔ぶれ。

 

 

 そして孫毓敏。最初は《崔小玉》、アンコールで《蘇三起解》の[西皮流水]。さらにその英語版をうたった。観客の心をよくつかんでいて華がある。

 

 

 ラストはやはりこのひと尚長栄(尚小雲の息子)。うたったのは《金水橋》。本当にいい俳優だと心から思う。特に《曹操與楊修》素晴らしかったなぁと思い出す。

 

 

 終演後、余韻にひたりながら帰りのタクシーを拾って走り出した途端、なんと向こうからさっきまで舞台の上でうたってた尚長栄が歩いてくるじゃないですか!

 今回いつもとはまた違って楽しかった。