中国京劇雑記帳

京劇 すごく面白い

簡単解説:京劇の台詞 衣装 化粧 流派

2024/01/15更新

 

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台詞

 韻を踏む中国独特の「韻白」、北京語の「京白」、韻白と京白が混ざったのを「韻京白」といいます。一般に「韻白」は身分、地位が高いもの、「京白」は庶民などが使います。

 京劇は地方劇のいいとこ取りで成り立ってきましたが、台詞も然り。大切なのは聞き心地の良さ、わかりやすさ。韻白は芝居の重要かつ基本となる表現のひとつとして独特の音楽性とリズムがあります。

 

衣装

 京劇の舞台衣装全般(服、頭に被るもの、靴)は中国の封建社会をベースにして、人物の身分、地位、年齢などの特徴を表しています。

 時代、季節を問わない象徴的であるのが特徴です。

 使われる色彩において黄、赤、緑、白、黒を「上五色」(正五色)、紫、青、ピンク、薄緑、茶を「下五色」(副色)と言います。実際にはこれ限りではありませんが、この十色が特に人物の身分、地位、年齢などが明確に表され、人物の性格も際立たせるものです。

 生地は緞子などを使い、金、銀の糸で龍や鳳凰、動物、魚、虫、花、雲、水、吉祥紋様などの刺繍が施されています。デザインは人物の性格を象徴的に示す重要な要素となっており、人物の地位や身分を表すものでもあります。

 

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化粧

[俊扮]

 ベースはオレンジに近い肌色で、目元と眉間をオレンジ系にします。眉間のメイクには違いがあり、文官などの役柄は半円型、武将など立ち回りをする役柄は矢じり型に描きます。老け役は顔色も目元もすべて薄くします。

 額、鼻筋、顎のTゾーンは真っ白にしてベースはピンク。目元は赤系。年少なほど、花旦などは濃いめの赤にします。

 

 

[臉譜]

花臉

 原色で顔全体に色を施したメイク。色にはそれぞれ意味があります。

 赤=忠義、黒=実直、青=勇猛、緑=義侠、黄=乱暴、白=腹黒、金、銀=神仙など。

 

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 顔全体より小さく鼻を中心に白色に塗ります。

 文丑は豆腐や元宝(昔のお金)、武丑は棗とカタチはバリエーションがあって異なります。

 

流派

 役者が代々同じ名前を継いでいくといった慣習はなく、それぞれの強力な個性と芸の力で芸風を確立していく一世一代芸。その芸風を弟子や門下生が学んで引き継いでいきます。複数の師から学んで芸の幅を広げていく才能豊かな役者もいます。

 

受け継がれる芸風の数々